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年収の壁完全ガイド【2025-2026年最新版】7つの壁を徹底解説

公開日:2025年12月25日|更新日:2025年12月25日|カテゴリ:給与・税金

はじめに

「年収の壁」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?パートやアルバイトで働く際に、「この金額を超えると税金や社会保険料の負担が増える」という境界線のことです。

2025年の税制改正により、従来の「103万円の壁」が大幅に変更され、多くの方が混乱しています。さらに2026年にも追加の変更が予定されており、正しい理解が必要です。

この記事では、2025-2026年の最新情報をもとに、7つの年収の壁すべてを詳しく解説します。

年収の壁とは?

年収の壁とは、特定の年収を超えると税金や社会保険料の負担が急激に増える境界線のことです。

主に以下の2種類があります:

税金の壁

所得税や住民税が課税されるか、配偶者控除が受けられるかの境界線

社会保険の壁

社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務が発生する境界線

これらの壁を意識せずに働くと、「たくさん働いたのに手取りが減った」という働き損が発生する可能性があります。

【2025-2026年最新】7つの年収の壁

2025-2026年に意識すべき年収の壁は以下の7つです:

金額 種類 影響 対象者
1 110万円 税金 住民税課税 全員
2 106万円 社保 社会保険加入 従業員51人以上の企業
3 123万円 税金 配偶者控除消失 配偶者の扶養
4 130万円 社保 社会保険加入 全員
5 150万円 税金 学生扶養の上限 19〜23歳の大学生
6 160万円 税金 所得税課税 全員(2025年)
7 178万円 税金 所得税課税 全員(2026年予定)

それぞれ詳しく見ていきましょう。


1. 110万円の壁(住民税)

概要

年収110万円を超えると、住民税が課税されます。

従来との変更点

  • 従来: 100万円
  • 2025年から: 110万円(10万円引き上げ)

負担額

年間約5,000〜10,000円程度

影響を受ける人

パート・アルバイトすべての方

対策

住民税の負担は比較的少額なので、110万円を超えても大きな問題はありません。気にせず働いても良いでしょう。

具体例

年収105万円の場合:

  • 住民税:0円

年収115万円の場合:

  • 住民税:約7,000円

2. 106万円の壁(社会保険)

概要

従業員51人以上の企業で働く場合、以下の条件をすべて満たすと社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務が発生します:

  1. 週の所定労働時間が20時間以上
  2. 月額賃金が8.8万円以上(年収約106万円)
  3. 2か月を超える雇用の見込み
  4. 学生でないこと
  5. 2026年の変更予定

    2026年10月に撤廃予定(段階的に2029年まで拡大)

    負担額

    年収106万円の場合:

    • 健康保険料:約53,000円
    • 厚生年金保険料:約97,000円
    • 合計:約150,000円

    メリット

    社会保険に加入することで:

    • 将来の年金額が増える
    • 傷病手当金が受けられる
    • 出産手当金が受けられる(女性)

    デメリット

    年間約15万円の保険料負担が発生し、手取りが減る

    対策

    パターン1:106万円以内に抑える

    • 週20時間未満の勤務にする
    • 月収を8.8万円未満に抑える

    パターン2:思い切って130万円以上稼ぐ

    106万円ギリギリで働くと損なので、社会保険に加入するなら130万円以上稼ぐのが得策

    具体例

    従業員100人の企業でパート勤務:

    年収100万円の場合:

    • 社会保険料:0円
    • 手取り:約97万円(住民税約3万円)

    年収106万円の場合:

    • 社会保険料:約15万円
    • 手取り:約88万円

    → 6万円多く稼いだのに、手取りは9万円減る(働き損!

    年収140万円の場合:

    • 社会保険料:約21万円
    • 手取り:約116万円

    → これなら106万円以内より手取りが増える


    3. 123万円の壁(配偶者控除)

    概要

    配偶者の年収が123万円を超えると、世帯主(配偶者)が配偶者控除を受けられなくなります。

    従来との変更点

    • 従来: 103万円
    • 2025年から: 123万円(20万円引き上げ)

    負担額

    配偶者控除38万円が消失することで、世帯主の税金が増加:

    • 所得税:約38,000〜76,000円増加(税率10〜20%の場合)
    • 住民税:約38,000円増加
    • 合計:約76,000〜114,000円増加

    ※世帯主の所得により異なります

    配偶者特別控除

    123万円を超えても、201.6万円までは配偶者特別控除が段階的に適用されます。 ただし、控除額は年収が上がるほど減少します。

    影響を受ける人

    配偶者の扶養に入っているパート主婦・主夫

    対策

    パターン1:123万円以内に抑える

    世帯全体の手取りを最大化したい場合

    パターン2:150万円以上稼ぐ

    123万円を少しだけ超えるなら、思い切って150万円以上稼ぐ方が世帯全体の手取りは増えます

    具体例

    夫(年収500万円)、妻(パート)の場合:

    妻の年収120万円:

    • 妻の手取り:約117万円
    • 夫の税金:配偶者控除あり
    • 世帯の手取り:約517万円

    妻の年収130万円:

    • 妻の手取り:約107万円(社会保険料込み)
    • 夫の税金:配偶者控除なし(+約8万円)
    • 世帯の手取り:約509万円

    → 10万円多く稼いだのに、世帯全体では8万円減る(働き損!

    妻の年収160万円:

    • 妻の手取り:約128万円
    • 夫の税金:配偶者控除なし
    • 世帯の手取り:約536万円

    → 123万円以内より世帯全体で手取りが増える


    4. 130万円の壁(社会保険)

    概要

    年収130万円を超えると、勤務先の規模に関わらず社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務が発生します。

    最も影響が大きく、多くの方が意識する壁です。

    2026年の変更予定

    2026年4月から判定方法が変更予定

    • 現在:見込み年収ベース(月収10.8万円×12か月)
    • 2026年4月以降:労働契約ベース(契約上の所定労働時間で判定)

    負担額

    年収130万円の場合:

    • 健康保険料:約65,000円
    • 厚生年金保険料:約119,000円
    • 雇用保険料:約7,800円
    • 合計:約191,800円

    または国民健康保険+国民年金の場合:

    • 国民健康保険:約80,000円
    • 国民年金:約200,000円
    • 合計:約280,000円

    影響を受ける人

    すべてのパート・アルバイト(企業規模に関係なし)

    対策

    パターン1:130万円以内に抑える

    • 月収を10.8万円以内に抑える
    • 年間1,300,000円を超えないよう調整

    パターン2:思い切って160万円以上稼ぐ

    130万円をわずかに超えるのは大損なので、社会保険に加入するなら160万円以上稼ぐのが得策

    具体例

    年収125万円の場合:

    • 社会保険料:0円(配偶者の扶養)
    • 所得税:0円
    • 住民税:約25,000円
    • 手取り:約122.5万円

    年収135万円の場合:

    • 社会保険料:約230,000円
    • 所得税:約10,000円
    • 住民税:約35,000円
    • 手取り:約107.5万円

    → 10万円多く稼いだのに、手取りは15万円減る(最大の働き損!

    年収165万円の場合:

    • 社会保険料:約280,000円
    • 所得税:0円(160万円まで非課税)
    • 住民税:約54,000円
    • 手取り:約131.6万円

    → これなら130万円以内より手取りが増える


    5. 150万円の壁(学生扶養)

    概要

    19〜23歳の大学生が年収150万円を超えると、親の特定扶養控除が受けられなくなります。

    新設時期

    2025年10月から適用

    従来との変更点

    • 従来: 130万円
    • 2025年10月以降: 150万円(20万円引き上げ)

    負担額

    特定扶養控除63万円が消失することで、親の税金が増加:

    • 所得税:約63,000〜126,000円増加(税率10〜20%の場合)
    • 住民税:約63,000円増加
    • 合計:約126,000〜189,000円増加

    さらに、学生本人も社会保険料の負担が発生:

    • 社会保険料:約255,000円(年収150万円の場合)

    影響を受ける人

    19〜23歳の大学生でアルバイトをしている方

    対策

    パターン1:150万円以内に抑える

    • 月収を12.5万円以内に抑える
    • 親の税金を増やさない

    パターン2:親と相談して200万円以上稼ぐ

    150万円をわずかに超えると親子で大損なので、稼ぐなら200万円以上が目安

    具体例

    親(年収600万円)、子(大学生・アルバイト)の場合:

    子の年収140万円:

    • 子の手取り:約116万円
    • 親の税金:特定扶養控除あり
    • 世帯の手取り:約616万円

    子の年収160万円:

    • 子の手取り:約128万円
    • 親の税金:特定扶養控除なし(+約15万円)
    • 世帯の手取り:約613万円

    → 20万円多く稼いだのに、世帯全体では3万円減る

    子の年収220万円:

    • 子の手取り:約172万円
    • 親の税金:特定扶養控除なし
    • 世帯の手取り:約657万円

    → これなら世帯全体で手取りが増える


    6. 160万円の壁(所得税非課税)

    概要

    年収160万円を超えると、本人の所得税が課税されます。

    新設時期

    2025年1月から適用

    従来との変更点

    • 従来: 103万円
    • 2025年から: 160万円(57万円の大幅引き上げ!)

    2026年の変更予定

    2026年からは178万円にさらに引き上げ予定

    負担額

    160万円を超えた分に対して所得税5%が課税されます。

    例:年収170万円の場合

    • 超過分:10万円
    • 所得税:約5,000円(10万円 × 5%)

    影響を受ける人

    すべてのパート・アルバイト

    対策

    160万円の壁自体の影響は比較的小さいので、あまり気にする必要はありません。 それよりも130万円の壁(社会保険)を意識する方が重要です。

    具体例

    年収155万円の場合:

    • 所得税:0円(非課税)
    • 住民税:約45,000円
    • 社会保険料:約263,000円
    • 手取り:約124.2万円

    年収165万円の場合:

    • 所得税:約2,500円(5万円超過 × 5%)
    • 住民税:約54,000円
    • 社会保険料:約280,000円
    • 手取り:約131.1万円

    → 所得税の影響は約2,500円程度なので、気にせず働いてOK


    7. 178万円の壁(所得税非課税・2026年)

    概要

    2026年1月から適用予定(暫定措置)

    年収178万円までは本人の所得税が非課税になります。

    変更内容

    • 2025年: 160万円まで非課税
    • 2026年: 178万円まで非課税(18万円引き上げ)

    負担額

    178万円を超えた分に対して所得税5%が課税されます。

    例:年収185万円の場合

    • 超過分:7万円
    • 所得税:約3,500円(7万円 × 5%)

    影響を受ける人

    すべてのパート・アルバイト

    対策

    160万円の壁と同様、影響は比較的小さいので、あまり気にする必要はありません。


    年収の壁を超えたときの損失額まとめ

    各壁を超えたときの年間の損失額をまとめました:

    超えたときの損失額 影響度
    110万円 約7,500円 ★☆☆☆☆(小)
    106万円 約150,000円 ★★★☆☆(中)
    123万円 約76,000〜114,000円(世帯主の増税) ★★☆☆☆(小〜中)
    130万円 約190,000〜280,000円 ★★★★★(大)
    150万円 約126,000〜189,000円(親の増税)+ 約255,000円(本人の社保) ★★★★★(大)
    160万円 超過分の5%(数千円程度) ★☆☆☆☆(小)
    178万円 超過分の5%(数千円程度) ★☆☆☆☆(小)

    最も注意すべきは「130万円の壁」です。


    年収別:最適な働き方シミュレーション

    パターン1:配偶者の扶養に入っているパート主婦

    目標年収:123万円以内 or 160万円以上

    123万円以内に抑える場合

    • 配偶者控除を維持
    • 世帯全体の手取りを最大化
    • 月収:約10.2万円以内

    160万円以上稼ぐ場合

    • 社会保険に加入するが、手取りは増える
    • 将来の年金も増える
    • 月収:約13.3万円以上

    避けるべき:125〜145万円 → 社会保険料の負担で働き損になる


    パターン2:従業員51人以上の企業でパート勤務

    目標年収:106万円以内 or 140万円以上

    106万円以内に抑える場合

    • 社会保険に加入しない
    • 月収:約8.8万円以内
    • 週20時間未満の勤務

    140万円以上稼ぐ場合

    • 社会保険に加入するが、手取りは増える
    • 月収:約11.6万円以上

    避けるべき:108〜135万円 → 社会保険料の負担で働き損になる


    パターン3:大学生(19〜23歳)のアルバイト

    目標年収:150万円以内 or 200万円以上

    150万円以内に抑える場合

    • 親の特定扶養控除を維持
    • 月収:約12.5万円以内

    200万円以上稼ぐ場合

    • 親の控除は消失するが、本人の手取りは増える
    • 月収:約16.6万円以上

    避けるべき:155〜190万円 → 親子で損する可能性が高い


    よくある質問(FAQ)

    Q1. 年収の壁は月収で計算するの?年収で計算するの?

    A. 基本的に年収で計算します。

    ただし、社会保険の106万円の壁は「月収8.8万円以上」という条件があるため、月収でも判定されます。

    Q2. ボーナスは年収に含まれる?

    A. はい、含まれます

    年収の壁は「年間の総収入」で判定されるため、ボーナスも含めた金額で計算してください。

    Q3. 130万円をちょっとだけ超えてしまった場合はどうなる?

    A. 社会保険に加入する義務が発生します。

    数万円程度の超過でも、年間約20〜28万円の社会保険料負担が発生するため、大きな働き損になります。

    Q4. 年収の壁を超えないように、年末に仕事を調整するのはアリ?

    A. はい、多くの方が実践しています

    特に11〜12月は、年収を計算しながら勤務日数を調整する方が多いです。

    Q5. 夫の扶養に入っている場合、130万円を超えたらすぐに社会保険に加入しないといけない?

    A. 基本的にすぐに加入する必要があります。

    ただし、一時的な収入増加(残業代など)の場合は、継続的に130万円を超える見込みがあるかどうかで判定されます。

    Q6. 年収の壁を超えたら、いつから税金や社会保険料がかかるの?

    A. 税金と社会保険で異なります:

    • 税金: 年末調整または確定申告で精算(翌年6月から住民税)
    • 社会保険: 加入条件を満たした月から(通常は翌月の給与から天引き)

    Q7. 自営業・フリーランスの場合も年収の壁は関係ある?

    A. 税金の壁は関係ありますが、社会保険の壁は関係ありません

    自営業・フリーランスの方は最初から国民健康保険と国民年金に加入するため、106万円・130万円の壁は意識する必要がありません。

    Q8. 複数のバイトを掛け持ちしている場合、年収の壁はどう計算する?

    A. すべての収入を合算して計算します。

    例:

    • バイトA:年収70万円
    • バイトB:年収60万円
    • 合計:130万円 → 130万円の壁を超える

    2025-2026年の変更スケジュール

    年収の壁に関する変更スケジュールをまとめました:

    2025年1月〜

    • ✅ 配偶者控除の壁:103万円 → 123万円
    • ✅ 所得税非課税の壁:103万円 → 160万円
    • ✅ 住民税の壁:100万円 → 110万円

    2025年10月〜

    • ✅ 学生扶養の壁(19〜23歳):130万円 → 150万円

    2026年1月〜

    • 🔜 所得税非課税の壁:160万円 → 178万円(暫定措置)

    2026年4月〜

    • 🔜 130万円の壁の判定方法変更(見込み年収 → 労働契約ベース)

    2026年10月〜

    • 🔜 106万円の壁を撤廃予定(段階的に拡大)

    まとめ:年収の壁で覚えておくべき3つのポイント

    1. 最も注意すべきは「130万円の壁」

    年間約20〜28万円の社会保険料負担が発生するため、影響が最も大きい壁です。

    130万円をわずかに超えるのは大損なので、125〜145万円の年収は避けましょう。

    2. 2025年から壁が大幅に変更された

    従来の「103万円の壁」は160万円(2026年からは178万円)に大幅引き上げられました。

    最新の情報をもとに働き方を見直しましょう。

    3. 壁を少しだけ超えるのは損、超えるなら大きく超える

    壁をわずかに超えると働き損になるため、超えるなら思い切って大きく稼ぐ方が得です。

    損しない年収の目安:

    • 123万円以内 or 160万円以上(配偶者の扶養に入っている場合)
    • 106万円以内 or 140万円以上(従業員51人以上の企業)
    • 150万円以内 or 200万円以上(大学生のアルバイト)

    年収の壁を正しく理解して、賢く働きましょう!

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