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医療費控除で損しない!確定申告の完全ガイド|2025年版

公開日:2025年12月26日|更新日:2025年12月26日|カテゴリ:税金・金融

はじめに

「病院代がかさんで家計が厳しい…」「医療費控除って聞いたことあるけど、よくわからない」――そんな悩みを抱えていませんか?

実は、年間の医療費が10万円を超えれば、確定申告で税金が戻ってくる可能性があります。 しかし、多くの方が「面倒くさい」「どうせ大した金額じゃない」と諦めてしまっています。

年間20万円の医療費があった場合、年収500万円の方なら約2万円、年収800万円の方なら約3万円の税金が戻ってきます。確定申告の手続きは意外と簡単で、オンラインなら30分程度で完了します。

この記事で分かること:

  • 医療費控除の基本的な仕組み
  • 対象となる医療費・ならない医療費
  • セルフメディケーション税制との違い
  • 確定申告の具体的な手順
  • よくある疑問を完全解決

医療費控除とは?

基本的な仕組み

医療費控除は、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超えた金額を所得から控除できる制度です。

控除額の計算式:

医療費控除額 = 実際に支払った医療費の合計 - 保険金などで補填される金額 - 10万円(※)

※総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%

控除額の上限:200万円

医療費控除でいくら戻る?

医療費控除額 × 税率 = 還付される税金

年収別の税率(概算):

年収 所得税率 住民税率 合計
300万円 5% 10% 15%
500万円 10% 10% 20%
700万円 20% 10% 30%
1,000万円 23% 10% 33%

具体例

年収500万円、医療費30万円の場合:

医療費控除額 = 30万円 - 0円 - 10万円 = 20万円
還付金 = 20万円 × 20% = 40,000円

年収700万円、医療費50万円、保険金10万円受け取りの場合:

医療費控除額 = 50万円 - 10万円 - 10万円 = 30万円
還付金 = 30万円 × 30% = 90,000円

対象となる医療費・ならない医療費

対象となる医療費(✅)

医療費控除の対象は、治療目的の支出です。

1. 診察・治療費

  • 医師・歯科医師による診療費
  • 治療・療養のための医薬品代
  • 入院費用(食事代含む)
  • 治療のためのマッサージ・はり・きゅう・柔道整復師の施術費

2. 通院費

  • 電車・バスなどの公共交通機関の運賃
  • タクシー代(電車・バスが使えない場合のみ)
  • 付き添いの交通費(子どもや病人の付き添いが必要な場合)

⚠️ 自家用車のガソリン代・駐車料金は対象外

3. 医薬品

  • 病院で処方された薬
  • ドラッグストアで購入した風邪薬・胃腸薬など(治療目的)
  • 絆創膏・消毒薬(治療のため)

4. 歯科治療

  • 虫歯・歯周病の治療費
  • 入れ歯・差し歯・金歯
  • 子どもの歯列矯正(発育段階で必要と認められる場合)
  • 大人の歯列矯正(噛み合わせ治療など機能改善が目的)

5. 妊娠・出産

  • 妊婦健診費用
  • 分娩費用
  • 入院費用
  • 不妊治療費用
  • 人工授精・体外受精の費用

6. 介護サービス

  • 介護保険の対象となる訪問看護
  • 訪問リハビリテーション
  • デイサービス(医療系のみ)
  • ショートステイ(医療系のみ)

7. その他

  • コンタクトレンズ・メガネ(医師の処方によるもの)
  • 松葉杖・車椅子のレンタル費用
  • 在宅療養のための医療機器レンタル

対象外の費用(❌)

1. 予防・健康増進

  • 健康診断費用(異常が見つからなかった場合)
  • 人間ドック(異常が見つからなかった場合)
  • 予防接種(インフルエンザ、コロナワクチンなど)
  • サプリメント・栄養ドリンク

✅ ただし例外: 健康診断で重大な病気が見つかり、引き続き治療した場合は対象

2. 美容目的

  • 美容整形
  • 歯のホワイトニング
  • 大人の歯列矯正(美容目的)
  • 美容目的のレーシック手術

✅ ただし例外: 治療目的のレーシック(強度近視など)は対象

3. 出産・育児

  • 里帰り出産の交通費(母親のみ)
  • 紙おむつ代(大人用の介護用は医師の指示があれば対象)
  • ベビー用品

4. その他

  • 差額ベッド代(本人の都合による個室利用)
  • 医師への謝礼金
  • 診断書作成料
  • 自家用車のガソリン代・駐車料金

判断に迷うケース

項目 対象 条件
メガネ・コンタクト 医師の処方箋がある場合のみ
健康診断 異常が見つかり治療した場合のみ
人間ドック 同上
レーシック 治療目的なら○、美容目的なら×
差額ベッド代 医師の指示なら○、希望なら×
歯列矯正(大人) 機能改善目的なら○、美容目的なら×
マッサージ 医師の指示・治療目的なら○

セルフメディケーション税制との違い

セルフメディケーション税制とは?

年間12,000円を超えるスイッチOTC医薬品の購入で税控除を受けられる制度です。

医療費控除との選択適用(どちらか一方のみ)です。

比較表

項目 医療費控除 セルフメディケーション税制
適用基準 年間医療費10万円超 年間OTC医薬品12,000円超
控除上限 200万円 88,000円
対象 すべての医療費 スイッチOTC医薬品のみ
健診等の受診 不要 必要(健康診断・予防接種等)
併用 不可 不可

どちらを選ぶべき?

医療費控除を選ぶべき人:

  • 年間医療費が20万円を超える
  • 入院・手術など高額な医療費がかかった
  • 家族の医療費も多い

セルフメディケーション税制を選ぶべき人:

  • 年間医療費は10万円未満だが、市販薬を多く購入している
  • 健康診断を毎年受けている
  • 慢性的な症状で市販薬を常用している

スイッチOTC医薬品の例

  • 風邪薬:パブロン、ルル、コンタック
  • 胃腸薬:ガスター10、ブスコパン
  • 解熱鎮痛薬:ロキソニンS、バファリンプレミアム
  • 鼻炎薬:アレグラFX、アレジオン
  • 湿布薬:ロキソニンテープ、フェイタス

✅ 見分け方: パッケージに「セルフメディケーション税控除対象」のマークがある


医療費の集計方法

1. 領収書・レシートを保管

保管すべきもの:

  • 病院・歯科医院の領収書
  • 調剤薬局の領収書
  • ドラッグストアのレシート(医薬品)
  • 通院の交通費メモ(日付・区間・金額)

保管期間:5年間(税務署から求められた場合に提示)

2. 医療費集計フォーム・医療費通知を利用

医療費集計フォーム(国税庁):

  • Excelファイルをダウンロード
  • 医療を受けた人・病院・金額を入力
  • 自動で合計を計算

医療費通知(健保組合から送付):

  • 年1〜2回、健康保険組合から送られてくる
  • 病院での支払額が記載
  • そのまま添付すれば領収書が不要(一部例外あり)

3. 家族分も合算できる

生計を一にする家族の医療費を合算できます。

  • 同居の家族
  • 別居でも仕送りしている子ども・親
  • 共働きの夫婦

節税のポイント:

  • 所得が高い人(税率が高い人)が申告すると還付金が多い
  • 夫婦どちらでも申告できるので、税率を比較して決める

確定申告の手順

方法1:e-Tax(オンライン)※おすすめ

メリット:

  • 自宅で完結
  • 24時間いつでも申告可能
  • 添付書類の提出が不要(医療費通知利用の場合)
  • 還付金が早い(3週間程度)

必要なもの:

  • マイナンバーカード
  • スマホまたはICカードリーダー
  • パソコン(スマホでも可)

手順:

  1. 国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセス
  • https://www.keisan.nta.go.jp/
  1. マイナポータル連携(任意)
  • 医療費通知データを自動取得
  • 省力化できるので推奨
  1. 医療費控除の入力
  • 「医療費集計フォーム」から読み込み、または
  • 「医療費通知」を利用、または
  • 手入力
  1. その他の情報を入力
  • 源泉徴収票の内容
  • その他の控除(生命保険料控除など)
  1. マイナンバーカードで送信
  • スマホのマイナポータルアプリで読み取り
  • または、ICカードリーダーで送信

方法2:税務署で申告

手順:

  1. 必要書類を準備
  • 源泉徴収票
  • 医療費の領収書または医療費通知
  • 保険金の支払通知書(該当者のみ)
  • 通帳(還付金振込先)
  • 印鑑
  • マイナンバーカードまたは通知カード
  1. 確定申告書を作成
  • 税務署で用紙をもらう、または
  • 国税庁サイトから印刷
  1. 税務署に提出
  • 窓口に持参、または
  • 郵送

⚠️ 混雑注意: 2月16日〜3月15日は確定申告期間で大混雑

方法3:郵送

手順:

  1. 国税庁サイトで確定申告書を作成
  2. 印刷
  3. 必要書類を同封
  4. 税務署に郵送

宛先: 住所地を管轄する税務署


還付金の受取

還付金額の確認

確定申告書の「還付される税金」欄に記載されます。

振込時期

e-Tax: 申告から約3週間

郵送・窓口: 申告から約1〜2ヶ月

振込先

申告時に指定した本人名義の銀行口座に振り込まれます。


よくある質問(FAQ)

Q1. サラリーマンでも確定申告は必要?

はい。医療費控除は年末調整では対応できないため、確定申告が必要です。

Q2. 過去の医療費も申告できる?

はい。5年前まで遡って申告できます。

例:2025年1月に2020年分を申告可能

Q3. 領収書を紛失した場合は?

医療費通知があればOKです。

医療費通知もない場合は、病院に「支払証明書」を発行してもらう(有料の場合あり)。

Q4. 家族の医療費を合算できる?

はい。生計を一にする家族(同居または仕送りしている)の医療費を合算できます。

Q5. ふるさと納税と併用できる?

はい。ただし、ふるさと納税の「ワンストップ特例」を利用している場合、確定申告をするとワンストップ特例が無効になるため、ふるさと納税分も確定申告で申告する必要があります。

Q6. 保険金を受け取った場合は?

保険金は医療費から差し引きます。

注意: 保険金は「その治療にかかった医療費」のみから差し引く(他の医療費から引く必要はない)

例:入院で30万円の医療費、保険金50万円受取
→ この入院の医療費は0円(マイナスにはならない)
→ 他の医療費10万円はそのまま対象

Q7. 医療費10万円ギリギリ超えない…どうすれば?

  • 家族の医療費も合算できているか確認
  • 通院の交通費を忘れていないか確認
  • 市販の医薬品も対象
  • 総所得200万円未満なら、10万円以下でも対象の可能性

Q8. 確定申告を間違えた場合は?

訂正申告(更正の請求) ができます。

申告期限内なら訂正申告、期限後なら更正の請求(5年以内)。


まとめ:医療費控除で賢く節税

医療費控除の完全ガイドを解説しました。

📌 重要ポイント:

  1. 年間医療費10万円超で対象(総所得200万円未満なら5%超)
  2. 家族の医療費も合算できる(所得が高い人が申告すると有利)
  3. e-Taxなら自宅で簡単に申告(30分程度で完了)
  4. 5年前まで遡って申告可能(過去分も忘れずに)
  5. 医療費通知があれば領収書不要(保管は5年間推奨)

年間医療費別の還付金目安(年収500万円の場合):

  • 医療費15万円 → 還付金1万円
  • 医療費20万円 → 還付金2万円
  • 医療費30万円 → 還付金4万円
  • 医療費50万円 → 還付金8万円

今日からできること:

  1. 医療費の領収書・レシートを保管開始
  2. 医療費通知を確認・保管
  3. 通院の交通費をメモ
  4. 過去5年分の医療費を確認

確定申告は難しくありません。e-Taxなら自宅で簡単に完了します。医療費がかさんだ年は、ぜひ医療費控除を活用して、賢く節税しましょう!

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